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Re:[34] アイヌ語(縄文語)由来の地名
なかなか論点整理、論拠探索が進まずご返事できずにおり失礼してます。
「姥」を「うば」と読むのはいつ頃からでしょう。時代別国語大辞典上代編に「うば」という単語は少なくとも独立には項立てされていない。「ウバメガシ」という語もなく、いつ頃から使われている名称なのか。比較的あたらしい名付けだとするとその頃にどういう背景でアイヌ語を援用したのか、などとウロウロ・グルグルと行方知らずの状態です。
「房総以西」というのも、ウバメガシのアイヌ語起源説に対する疑問点の一つで(仮に)縄文時代からそう呼ばれていたとすると現在まで残存するからには余程頻用された語なのだろうか、和名抄でも見てみようか、あまり元気ないけど。
「いなさ、いたさ、いささ」<イナウサン説:幣場の跡でもあれば説得力が増えましょうね。私は itasare 交換する、というアイヌ語を介して考えています。武御雷と大国主の現世と黄泉分担の交渉に重ねてみています。この語は敦賀のイササワケと応神天皇の名前取替にもマッチして興味があります。
「出雲市多岐町小田」については出雲国風土記にも「小田社」と記録されているので、その程度の昔から使われている地名だ、ということは言えますね。
壱岐の「めんたけ」は「女嶽」と書かれ「男嶽」と対になっているので男嶽の方も解きたいですね。と、言いながら私は「おんたけ、おたけ→みたけ」を沖縄の「うたき」と関連付けて見ています(論証不十分ですが)。
「古事記・日本書紀の細部まで」:日本語地名にアイヌ語が関連していることを考える時、一体その地名がいつつけられたものかを考えねばなるまい、と思います。荒っぽく言って仮に「とうきょう」がアイヌ語でなんとかの意味の語に語呂が合ってもしょうがない。昔々にアイヌ語(の古語)を使う人達が(他言語を使う人たちも居ただろう)日本列島全体的に分布していて地名をつけた、それが書き物に記録された最も早い(古い)のが古事記・日本書紀・風土記あたり、これらに記されていれば縄文語(?)の名残としての「必要条件」は満たせよう・記されてなければ私は取り上げない(遠巻きに傍観?)、ってことです。
遅くなったのに乱文・長文再々失礼。
大三元 
2021/09/14(Tue) 14:41
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アイヌ語(縄文語)由来の地名
「石凝姥命」、大変参考になりました。このような古事記・日本書紀の細部まで言及されていて、博識でいらっしゃることに驚きをもって感心いたしました。
ここで「房総以西」とおっしゃっているのは、房総以西に多いウバメガシにアイヌ語を当てはめるのは難しいとのことでしょうか。
私は、アイヌ語は古代縄文語に近いと思っております。なので、アイヌ語(縄文語)由来の地名と思われるものが、各地にみられます。
例えば、出雲大社の神迎え神事で有名な「稲佐の浜」は、アイヌ語の「イナウサン」(弊場)と解釈でき、同じく出雲市多岐の「小田」は綺麗な白い砂浜の海岸線が続く地形で、アイヌ語のオタ=砂浜 がぴったりくる地形です。
遠くは、壱岐にも、「めんたけ」という山上の神社があり、「ミンタル ケ」(祭場のある高いところ)に近いものがあります。この話を、偶然出会った当地の神職に話したら、「あっ、鳥肌がたつ」とびっくりされておられました。東京の御嶽神社も同様だと思っております。
お邪魔いたしました。
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Re:[32] 「姥」の訓読みにかんして
いらっしゃいませ。「姥」の読み(訓)には興味ある広がりがありますが、『古事記』では伊斯許理度売命と書かれる神(人)は「イシコリトメ」と読んで好いのだろうし、同一人(神)と理解できるキャラが『日本書紀』では石凝姥命または石凝戸邊命と書かれているので「度売」「姥」「戸邊」はは等価なのだろうと思います。<br> ウバメガシ:いつ頃からそう呼ばれているのでしょうね。「バベ」という呼び方もあるようだし(濁音始まりで大和言葉らしくない)「イマメガシ」とも呼ばれている(転訛:どっちが源か)。房総以西に見られるようでアイヌ語と結びつけるにはもう少しステップが要るのではないかと思います。
大三元 
2021/08/15(Sun) 06:21
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「姥」の訓読みにかんして
神奈備さんのサイトに投稿したら、こちらのサイトを教えていた来ました。初めて投稿いたします。
埼玉県寄居町波久礼(よりいまちはぐれ)に姥宮神社(とめみやじんじゃ)という神社があります。見たところ磐座信仰の神社のようで、磐座の隙間を潜り抜ける「胎内くぐり」があります。この神社をなぜ「とめみや」と読むのか謎でしたが、こちらにあった「どめ(とめ)=女性」を指すという記述から、納得することができました。
ついでに、ウバメガシに関してですが、アイヌ語(古代縄文語)でウパは、頭が二つ連なったという意味のようです。ウバメガシの写真を見ると、どんぐりが二つ連なっているものが多いようで、一致するのではと思います。
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Re:[30] クレ(赤い、褐色)の広がり
そうなんです、、、そんな感じで 思い付き データ収集 周辺事情収集 なんかを模索して 説の広がり を図って行くのでしょうね。祈ご健闘。
大三元 
2020/11/17(Tue) 05:56
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Re:[29] クレ(赤い、褐色)の広がり
>そして、アイヌ語のフレ(赤い)、日本語のクレナイ(紅)のクレが、モンゴル語のフレ(褐色)と同系の言葉であるのは明らかだと考えることができるのではないでしょうか。
このように、クレナイ(紅)のクレが(赤い)を表す言葉だとすると、ではクレナイのナイはどのような言葉なのかということが問題になってくる。
そこで、いろいろ見てみると、このクレナイとは呉藍(クレアイ→クレナイ)だとする見解がみられる。
藍は中国由来の染料で、中国を意味した呉からもたらされた染料という意味で呉藍と書いたのだとされる。
そうすると、ではなぜ、中国を表した呉(ゴ)の字にクレの音が付けられているのかという謎が出てくる。
この謎の解明を試みてみると、次のようなことが言えそうだ。
藍を染める場合、上代にはその藍の染料を生地に強く付着させるために、前処理としてキハダの染料で生地を黄色く染め、その上に藍を染め付けたのだそうだ。
このことからすると、クレナイのクレは前処理のときの褐色の染料を指し、そのあとに行う藍の染め付けの色をアイ=ナイと表現したものであるとみなすことができる。クレ(褐色)アイ(藍色)→クレナイというわけだ。
そして、この褐色を表すクレの発音を中国由来の意味を表す呉の字に乗せたのが呉藍(クレナイ)だと解釈できることになる。
そういうわけで、例えば広島県の呉(クレ)の地名のクレの発音は、必ずしも中国の呉地方に関連するものではなく、和語の褐色を表すクレに由来する発音だということが考えられる。
このように、意外なところにクレ(褐色)が隠れているようだ。
もう一つ例を上げてみると、夕暮れ(ユウグレ)のクレに暮の字が当てられていて、夕暮れのクレは暗いの意味だとされている。
しかし、夕暮れの夕(セキ)の字やユウの発音に暗いの意味があり、クレは地上が暗くなってきたときに空の上では夕焼けの紅の色が現われるその褐色の空の色を表していると考えることができる。
やはり、褐色を表すクレの言葉は、現在の日本語に確実に生きているようだ。
清明 
2020/11/11(Wed) 20:11
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クレ(赤い、褐色)の広がり
このフレ、クレの発音が赤い、褐色の意を表す地理的な範囲は、モンゴルを境にさらに西方にも広がっているようだ。
赤い、褐色
キルギス語 kurong(クロン)=褐色
ロシア語 krasnyy(クラスニ)=赤い
キルギス語はチュルク諸語の一つであり、チュルク諸語にはキルギス語のほかにカザフ語、トルコ語なども含まれるものの、カザフ語やトルコ語の赤い、褐色を表す語はフレ、クレ系ではない。
また、ロシア語のほかのウクライナ語やベラルーシ語の場合も同じで、これらにはフレ、クレ系の赤い、褐色を表す言葉はみられない。
このようにみると、どうもフレ、クレの音が褐色や赤いの意を表す発現地は、モンゴル地方ではないかと想定するのが妥当のようだ。
そして、アイヌ語のフレ(赤い)、日本語のクレナイ(紅)のクレが、モンゴル語のフレ(褐色)と同系の言葉であるのは明らかだと考えることができるのではないでしょうか。
清明 
2020/11/07(Sat) 19:26
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無題
投稿が多くなっていて申し訳ない。
追加の追加として、次の語彙を挙げます。
アイヌ語のフレが「赤い」意を表すならば、和語のクレナイ(紅)のクレとアイヌ語のフレ(赤い)は、明らかに同系の言葉でしょう。
このように見ると、これまでに挙げたモンゴル語や女真語、アイヌ語、和語の赤いや褐色を表す語彙の語頭音にすべてウ音がみられることは、非常に示唆的だといえます。
清明 
2020/11/05(Thu) 22:44
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Re:[26] 褐色
> 東アジアの北東部にフレ、フルなど褐色を表す語頭フ音の語圏があったことは、十分に考えられます。
> そして、和語のウ(鵜)やウズラ(鶉)のウ音も、褐色を表すその語圏の中の一つといっていいのではないかというわけです。
もう一つ追加すると、モンゴル語の「赤い」を表す語彙にulaan(ウラン)があり、このulaan(ウラン=赤い)は女真語のfulgiyan(フルジャン=赤い)、アイヌ語のフレ(赤い)の言葉の語頭音のfu(フ)からf音を取り除いたul(ウル)とよく類似します。
そして、このモンゴル語のulaan(ウラン=赤い)の語頭u(ウ)音は日本語の褐色を表すとみられるウ(鵜)などのウ音と合致します。
和語のウ(鵜)などのウ音が、褐色や赤色を表す東アジア東北部の語圏の語彙の一つであるとすることが、かなり整合性のあるものである可能性が出てきます。
清明 
2020/11/05(Thu) 22:03
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褐色
モンゴル語の褐色を表すkhuren(フレン)がアイヌ語のフレ(赤い)につながる途中の中継地としては満州が考えられ、そこで満州の女真語をみてみるとfulgiyan(フルジャン)がみつかります。
女真語のfulgiyan(フルジャン)は「赤い」の意味を持ち、このfulgiya(フルジャン)のful(フル)とアイヌ語のフレ(赤い)はよく似ているようにみえます。
女真人の故地は中国北東部の黒竜江の南あたりなので、地理的には満州北部と北海道は近く、アイヌ語のフレ(赤い)と女真語のフル(赤い)、モンゴル語のフレン(褐色)は同系の言葉であることは、まず間違いないでしょう。
東アジアの北東部にフレ、フルなど褐色を表す語頭フ音の語圏があったことは、十分に考えられます。
そして、和語のウ(鵜)やウズラ(鶉)のウ音も、褐色を表すその語圏の中の一つといっていいのではないかというわけです。
清明 
2020/11/05(Thu) 21:11
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