タイトル | : Re: 「にほ」を考える |
記事No | : 2034 |
投稿日 | : 2011/08/18(Thu) 10:33 |
投稿者 | : 大三元 |
「にほ」とは「カイツブリ」のことである、という枠内で「カイツブリ」のアイヌ語を調べておく。『分類アイヌ語辞典(動物編)』知里真志保著より抜粋:
357 カイツブリ (1) peko-cikap:[peko(日本語 べこ=牛)cikap=鳥。鳴き声が牛のそれと似ているので] (2) noo [<鳴声] (3) raripe-cikax [<rar-ipe-cikap(水にくぐり・食事する・鳥)
アイヌが「ぬー」と聞き取ったカイツブリの鳴き声を日本人は「にほ」と聞き為したか??? ここに「牛」が出てきたのは(「留牛」を思い出して)何かの暗合か。
「牛の鳴き声」の方言地図がある;『日本言語地図』(国立国語研究所)http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/laj_map/LAJ_210.pdf これには: UNBOO, NNBOO, NBOO など興味あるデータが含まれている(北陸地方のようだ)。
「にほ」の古代発音は NI-PO であるからなるほど牛の鳴き声のオノマトペア(擬音語)という見方もできそうだ。
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