「かすが」を「春日」と書く理由について考えた。『時代別国語大辞典上代編』から関連語を拾うと、
このように、「はるかす」を想って「春」を「かす」と読むようなメカニズムは、「白」を「の」と読んだり「たへ」と読んだり「やま」に宛てたりするものと同趣と考える。 綿密な考察としては「かすが」の最後の音の清濁、あるいは、「日」を「が」と読むか、あたりの追求も必要であろうが、今省く。「春日」と書いて「かすか」とまで読むことは上記で良かろう。 付随的に:既に「おし」が「(日月が)照る」ことであることを説いてきた。「オシハルキ」(オシハラキ)も「太陽が照る・晴れる」という意味合いであることを知れば「はる、晴れる」が「日」と関わっていることも強く意識されたであろう事が推察できる。 ここでは「春日」という文字が何故「かすが」を表すことになったかを考えた。「かすが」とは何の意味であるか、は別問題であり、今論じない。 Homepage & 談話室への御案内 目次へ メールフォームで御感想などお寄せ下さい。 |