神武記に「しけしき小屋」という句がある。神武天皇とイスケヨリヒメが結ばれた場所である。岩波古事記頭注では「穢ないとか、荒れたとかの意ではあるまいか」としている。そうであろうか。お気の毒、、、というのはおいておいて。。。 『沖縄古語辞典』を調べてみると
対馬の語について東條操編『全国方言辞典』では確認できず。しかし、http://www1.odn.ne.jp/muraoka/oyamaguc.htmに
{2012/09/29追記] 上のリンクはつながらなくなっている。
能登の重蔵神社の「シゲ」もこれか???聖なる所の座(くら)、とか。 「しけしき小屋」の「しけしき」が語形の揺れた同語「しき」と「しけ」を重ねたものか、「しけし」に「き」が付いたものか判断できないが、意味としては琉球語を参照した「聖なる場所」が大変魅力的な解である。 この句の前には「葦原の」が付いており「葦原のしけしき小屋」となっている。アイヌ語 siki が「大きい萱、本当の萱、おにがや、荻」を意味することから、「葦原の」が「しけ(しき)」に対する枕詞的機能を果たしているのかもしれない。 なお「しき」の部分を「磯城、師木」と解することに関しては、私は否定的である。それは、「しけしき」は「志祁志岐」と書かれていて(写本によっては「志祁去岐」とある由)、「祁」は甲類の「き」また甲類の「け」、「岐」は甲類の「き」であり、「しけ(甲)しき(甲)」に対して「磯城」や「師木」は「しき(乙)」だから、である。 |