『三国史記』で校訂が望まれる文字
orig: 2004/07/01
latest:2004/07/08

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参考書を読み、『三国史記』を読んでいると文字が異なっているものにしばしば出会う。

『古事記』『日本書紀』などでも種々の写本があってその間で文字が異なることがあり、どの文字が正しそうか、という研究が進んでおり、岩波版でも校異の注記が掲げられている。

『三国史記』に関してこのような研究は進んでいるのであろうか。ネットで、三国史記+校訂、とか、三国史記+校異、で検索してみたが引っかからない。

このページには、私が読書していて気が付いた文字違いを集積しておこうと思う。

[2004/07/11]井上秀雄(翻訳)(東洋文庫→平凡社)には校異記事がありそうなので入手中。

六興出版・金思Y訳
[ ]付きは巻37
カッコなしは巻35
その他は特記
異字出典
133海曲(一作西)*波板橋#38、から異本存在を推定
126(一作)武縣*伊火兮縣板橋#2、から異本存在を推定
68 鎮瑞縣 *谷城縣谷郡塚本所引宮崎1907
68 鎮縣 *十谷城縣塚本p106
[71五谷郡(一云于次呑忽)]一云弓火、又于次呑忽塚本所引宮崎1907
[71五谷郡(一云于次呑忽)]兮次云塚本所引新村1916
巻34單密縣本武冬彌知一云曷多彌知一云彌知塚本P94 文字鏡に無し。画像で表示。
上に「塚本」と記すのは、塚本勲著『高句麗・新羅・百済語の数詞と日本語』(『日本人と日本文化の形成』埴原和郎編(朝倉書店1993初版))である。
99 狼川郡 *川郡 [106川郡(一云也尸買)]狼=であろうが、板橋#57では、この字を「狂」とか「狸」として論じているので、そう書いた本もあるのであろう。如何にも誤写の起こりそうなケースだ。
     
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