数詞の7、他 |
『三国史記』が「○○はもと高句麗の××」と書いている巻35,「○○(一云××)」とリストしている巻37に見られる「高句麗地名」は果たして本当に「高句麗語」なのか?という疑問が拭えない。
高句麗地域の地名から収集された語彙ではあるが、その地名が高句麗語でつけられた、という論拠がないと、復元したものが高句麗語とは言えない。(マンハッタンが英語ではないように。)難しいだろうけど、理屈としてはこうなる。(板橋論文の指摘・立場) ここでは、高句麗語の数詞「7」を調べてみる。これは『三国史記』巻37に「七重県(難隠別ともいう)」とある所から、「難隠」nanun で日本語の「ナナ」に近い、とされ、日本語の高句麗起源が説かれるとき一つの証左とされている。(この解読自体への疑問提起はこちら。) 『三国史記』には新羅本紀、高句麗本紀、百済本紀などが含まれており、それぞれの視点から歴代王の記述を中心に編纂されている。これらが「七重」をどのように扱っているか、を見て行こう。
高句麗語の研究の勉強TOPへ HPへ戻る |