出典(岩波大系本の頁) |
日本書紀(p94) | 岐神 | p97に「布那斗能加微」との原注。つまり「フナト」 |
日本書紀(p558)補注 | 岐神 | 来名戸が原形。つまり「クナト」=「フナト」。「岐神は、邪悪なものが、部落の中に入ってくるな「来(ク)勿(ナ)」と禁止する意味によってクナドという。」とある。また、古事記のp69頭注には「また、道饗祭の祭神の一に『久那斗』がある、と。 また、次の万葉集の例を挙げる |
万葉集 | 奥 | 於久とも於父ともする。つまり「オク」=「オフ」 |
日本書紀(p106) | 熊野クス日命 | 熊野那智大社に主祭神の一つに「熊野夫須美大神」。つまり「クスビ」=「フスビ」 |
日本書紀(p106) | 熊野忍蹈(*フミ) 亦 熊野忍隅(クマ) | humi=kuma つまり「フm」=「クm」 |
日本書紀・風土記など | 蛇をハハともカカともいう | 同語ならば源流はkha kha であろう。 |
上記を根拠として応用をしてみると: |
古事記(p106) | 国忍富神 | 布忍富鳥鳴海神(「国」と「布」が「クニ」{クヌ?}「フノ」{フナ?}で同語からの転化だとすると「ク」=「フ」)また、魏志倭人伝の「狗奴国」と関連するか?
それに関しては『三国史記』の新羅本紀198年(百済本紀も同様)に「狗壌」という地名がでてくる。「壌」は「ナ」と読まれうるので「狗壌」も「クナ」に近い音を表している可能性がある。 更に、「国内州 一云不耐、或云 尉那嵒城」という記事があり「不耐」を「ふない」と読むことも可能であり、「国内(こ?く?ない」は、「不耐(ふない)」とも言う、という記事が良く理解できる。 |
布忍神社 | 今、ヌノセ神社という | フヌシが原形か? そしてそれは、クヌシ神社→国主神社の意味? |
(布波能母遅)久奴須奴 | 布怒豆怒 | 古事記の出雲系図に出てくる神名。同じ神なのだろうか。 |
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*「蹈」を従来「ホミ」と読んでいるが「フミ」でも差し支えない。(参考:岩波古典文学大系日本書紀p247頭注16。「践み」を「ホミ」と読み頭注で「ホミはフミと同じ。uとoはしばしば交替することがある」としている。)