鴨資料01(風土記・古事記より)
鴨資料02・アヂスキの父母
orig: 2000/11/11
rev1: 2000/11/14 道主追記

風土記に現れる「鴨」字、カモ音、関係しそうな記事を拾っておく。参考にしたのは岩波古典大系「風土記」と「古事記(祝詞も入ってる)」で頁番号もそれのもの。

播磨風土記:
名前出典備考
賀毛郡山直等播磨風土記加古郡p258 
鴨波(あはは)里加古郡p262故曰粟々里・鴨をアハと読んでいることに注意
邑曰野(おほわちの)神埼郡p328阿遅須伎高日子尼神、在於新次社・・意保和知苅廻為院・・(オホワチ:茅の類の丈長い草の名か)和知・考
高野社・・在玉依比賣命神埼郡p330鴨角身の娘?
荒田・・道主日女命託賀郡p332父不明、子、酒を捧げる、父は天一目命だった(山城風土記賀茂社と酷似)。「道主ヒメ」系統不明とある(岩波頭注)。下記「道主」参照
黒田里託賀郡p332宗形大神奥津嶋比賣命、任伊和大神之子 到来此山(アヂスキタカヒコネか?)旧・播磨鴨国、賀茂氏族(宗像氏同族)。伊和氏も両族と同族。(P333頭注25)
賀毛郡賀毛郡p338地名俗解あり
品遅部村賀毛郡p340ホムチワケとアヂスキが言語不能だったとの共通説話
穂積里賀毛郡p344鴨とは無関係だが?


山城風土記:
名前出典備考
賀茂建角身命岩波p414可茂社日向曾之峯天降坐神、神武の先導・・伊可古夜日女に娶う
伊可古夜日女岩波p414玉依日子、玉依日賣を生む
玉依日賣岩波p414丹塗矢に感じて可茂別雷を生む
可茂別雷岩波p414父と思う人に酒を飲ませよ、といわれ天に登る。
以上三柱は蓼倉の三井社に坐す和知都美が淡道の御井宮に坐す
丹塗矢岩波p414火雷神(乙訓郡社坐)

出雲風土記(他)
阿遅須枳高日子命仁多郡p226御須髪八握于生 夜昼泣く 言葉通じず
本牟智和気王垂仁記p196八拳鬚到于心前 眞事トハズ
須佐之男命神代記p72八拳須至于心前、泣きイサチキ
阿遅須枳高日子命之后 天御梶日女命楯縫郡p172多伎都比古命を生む。天甕津日女命は赤衾伊農意保須美比古佐和気命の后(p156)だと、アヂスキとオホスミヒコは同一人物か?
赤衾伊努意保須美比古佐倭気命出雲郡p180意美豆努命の御子という。アヂスキは大国主の子だから、「大国主」職名説の傍証となるか。
阿遅高日子根神)神代記p105大国主神と胸形奥津宮の多紀理毘賣命の間に生まれる。妹は高比賣命、亦、下光比賣命。このアヂスキタカヒコネ命は「今謂 迦毛大御神 者也」


道主に就いて: 上記のように岩波の風土記頭注では「道主日女」を系統不明で土着の巫女神か、としている。しかし日本書紀には宗像三女神を「道主貴」(ちぬしのむち)と呼んでいるではないか。さすれば、アヂスキは胸形奥津宮の多紀理毘賣命(と大国主)の子、に符合するではないか。さすれば、大国主と天一目命とが同人(神)なのか(習合、混同も含む)。

黒田里では宗形大神奥津嶋比賣命が伊和大神之子を懐妊したとあり、この子もアヂスキなのであろう。


ともえがも(写真)
鴨・資料02
鴨・資料03(賀茂と秦)
鴨・資料04 事代主・「陶」=カツラ
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可茂別雷とアイヌラックル
竜神の角と加茂角身命
尊称のコレクション・ツチ系とシヌミ系
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